[BlueSky: 2982] Re:2970 RE 【1912】現行の下水処理場での、適正BOD値


[From] sagwahiroyuki [Date] Sun, 25 Feb 2001 13:49:54 +0900

こんにちは、佐川です。

小澤さんwrote:[BlueSky: 2970]
> まだ、全体像がわかっていません。
> こんな理解で宜しいのでしょうか?
>
> 現行の流域下水道では、
> 1.ディスポーザー使用や油をそのまま流すなどの特異な条件以外では、通常
> のBODなら処理できる。
> 2.窒素・リンは高度処理が必要。
> 3.BODが少ないのに、大量の水が流入すれば、処理自体が追いつかずに、
> 放流となってしまう。
>
> こういうことでしょうか?

だいたい、そんな感じですが 3.はちょっと違います。
3.は汚濁のひどい河川水を浄化する場合に近いと思います。
処理が追いつかないのではなくて、「適していない」と考えた
方が良いかもしれません。

> 適正なBOD値というのはあるのでしょうか?

予想される排水のBODに合わせて処理施設の設計をするのです。
一般家庭排水ならば、おおよそ200-300mg/Lとして設計します
し、BOD数千となるような産業排水であればそのように設計す
るわけです。

そういえば、ここには〈Bluesky〉処理施設の設計をされている方
も登録されていましたね(お名前を失念してしまいました。すみま
せんです)。


> 「ある程度異常のBODがなければ、」というのが良くわからないのですが。
> 流入量自体が少ない場合、BODも少なければ処理自体にどういう問題がある
> のでしょうか?

下水処理場に入ってきた排水はエアレーションタンクで微生物群の
働きによって浄化されますが、その後の沈殿池において、微生物群
と処理された排水とを分離する必要があります。
良好に処理されている状態では、微生物群は短時間で沈殿しその分
離された上澄み水はBOD5-10程度まで浄化されています。
しかし、BODが少なすぎる場合、微生物群が、処理された排水から
沈殿・分離しなくなり微生物群ごと系外に流出してしまうのです。
必ずそうなるというわけではなく、そうなりやすいということです。

このような条件は下水道の供用開始時の条件と同じなのですが、私
は直接に経験していません。過去の記録を見ると、あまり良好な状態
を維持できていなかったようです。

[BlueSky: 2978]
> 佐川さんが書かれたことをまだよく理解していませんが、もしかしたら、
> おしっこは一回づつ流さずにためてから流すことを
> 励行するほうが、とぎ汁を考えるとより下水には良いのかな?

おしっこをためるのが良いのかどうかは解りませんが、上水を節約
することはとても大事なことです。
水道代を節約するという方向で考えるのが現実的でリーズナブルな
対応ではないかと思います。


実は、私はちゃんとした教育を受けた専門家ではなくただの現場
労働者でして、下水処理については解らないことがたくさんあり
ます。ですので、そのへん割り引いて受け止めてください。
 

それでは。


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