[BlueSky: 2742] Re:2739 狂牛病パニック第二波


[From] "Y.Kuzunuki" [Date] Thu, 11 Jan 2001 17:03:18 +0900

葛貫です。

横山さん:
> ところで新大陸に狂牛病が蔓延したら、アメリカ人は何を食べるのでしょうか
> ねぇ・・・・ また、鯨を食うとか言うかも知れませんね。 

「草食動物である牛への強制的共食いが狂牛病(BSE)の原因であり、
BSEは人間が作りだした病気ということになる。食肉のために家畜を
生産し、そのくず肉は餌としてふたたび家畜に与えられる近代的畜産
形態としてのリサイクリングから生まれた病気なのである。」だそうで、
離乳期に子牛に与える代用乳に植物蛋白のみを添加しているため
米国では狂牛病が発生しなかったらしいです。
(今後、大豆市場、遺伝子組み替え作物市場にも影響がでそうです。)

狂牛病や新型クロイツフェルト・ヤコブ病では、「正常プリオンがなんらか
のきっかけで異常プリオンに変わったり、外から異常プリオン(病原体)が
接種されると、その異常プリオンは正常プリオンに働いて、それを異常
プリオンに変えていく。その結果、異常プリオンがゆきだるま式に増加する。
プリオンは細胞の遺伝子が作る蛋白で、ウイルスや細菌のように外から
侵入するものではない。もともと自分の身体に存在する正常なプリオン蛋白
が異常な立体構造になると病原体となって病気を起こすと考えられている。
異常プリオンは蛋白分解酵素でこわれにくい性質を持っていて、神経細胞
の中に蓄積する。」そうです。

「プリオン蛋白は、人では第20番染色体に存在するプリオン遺伝子が産生
する糖蛋白で、ごく最近、運動を支配する神経細胞の維持や、睡眠調節に
かかわっているらしいということがわかってきたようです。そして、プリオン
遺伝子は哺乳動物から酵母にいたるまで見いだされている普通の遺伝子
だ」そうです。

「」内は、人獣共通感染症(Zoonosis)連続講座
http://www.primate.gr.jp/yamanouchi/index.html からの引用です。

自分が細菌の化学分類に、ちょっとかかわっていたことがあるから思う
のかもしれませんが、プリオン蛋白質は、生物の分類の目、類、綱、門の
どの辺りまで同質のものとして認識されるのかな、と思います。
#DNAの塩基やアミノ酸が数個変わっているくらいじゃ、同じものと認識
#されちゃうのかな、立体構造を変える「活性中心」のようなものに生物の
#種類に対する特異性のようなものはないのかな。

ウシのプリオンで発症してしまうということは、ウシのプリオンはヒトの
プリオンに影響を与えたということで・・・・。どのくらいの分類の範囲の
ものに気を付けなきゃいけないんでしょうね。
何らかの経路で感染していたら、鯨も安全だとは言い切れないかも。
早く研究を進めてほしいですね。

では。



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