佐川さん みなさん
須賀です。
須賀:
> > >欲望をすて己をすてるのはほんとうにたいへんだなあ、と思います
佐川さん:
> 欲望は、「社会性の本質」です。
> 若者が「欲望をすて己をすてる」ということは「社会的存在で
> あるところの人間」をやめるということででもあります。
若者ってだれでしょう? (笑)
僕はただ小説の主人公のシッダールタのことを「たいへんだなあ」
といっただけのつもりだったのですが……。でもシッダールタ
は若いうちからそれをめざしてがんばったので、佐川さんはその
ことをおっしゃってるのかな。
欲望や己を「すてる」というようなスゴイことをするのはわたし
としてもまだやめておきたい(というよりできません)ですが、
「コントロールする」とか「抑制する」ということくらいならだれ
でも普通にやることですよね。それもむずかしいことはありますが、
むずかしいことはあってもやれることではあるので、それほど大した
ことじゃないと思います。人間の欲望を「なくす」ことまで考えなく
ても、たとえばエネルギー消費を小さくするために「人間らしさ」
(これがくせものですが)を保ちながら「しなやかに」(?)何かを
する余地はいくらでもあるんじゃないかと感じてるんですけどどうで
しょうか。
でも個人レベルでできることと社会でできることはちがいますよね。
とはいえ、社会をつくっている個人のあいだの「共通感覚」のレベル
でどのくらいのことができる可能性があるのかをさぐってみるのは、
面白いんじゃないかと思います。というか「共通感覚」をこえて
社会的にひろがりのあることを成功させることはできないんじゃ
ないかな。問題はその「共通感覚」の領域をどのようにひらいて
いくかということであって……。などということを考えながらヘッセ
の小説のことを書いたのですが、こんなことまでよみとれというのは
無理ですよね(笑)。失礼しました。
Takeshi SUKA
Nagano Nature Conservation Research Institute (NACRI)
E-mail: suka@nacri.pref.nagano.jp
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