[BlueSky: 2573] Re:2571 価値と価格(


[From] "Sato, Kenji" [Date] Sun, 10 Dec 2000 23:15:26 -0500

さとう@ミシガンです。

邑瀬さん、
同感頂き、なんか、嬉しいです。

> 同じような機能の化粧品が並んで
> いると、まず高い方から売れていくそうです。逆に「安いと(そのものの価値
> までも)低くみられる」ことがあるようです。
この傾向は日本でとても強いですね。一般のアメリカ人はとても価格にシビアで、
少々質が悪くても安い方が売れる傾向があります。だから、名前だけのヨーロッパデ
ザインの服などは都会の一部の上流中産階級にしか売れません。

価値と価格・・・なんだか、とっても哲学的で難しい問題ですね。ちなみに、「価
値」を国語辞典で引くと、「商品の価格の背後にあって、それを規定しているもの。
その本質・源泉のとらえ方によって客観価値説(労働価値説)と主観価値説(効用価
値説)とが対立する」(大辞林)なんて出てきました。私は客観価値説を否定してい
るわけです。でも、効用価値説という言葉もおかしい気がします。何ら効用がなくて
も価値があるものもたくさんある。アメリカでもポケモンカードが人気があり、レア
カード一枚が20ドルも30ドルする。あれって、何か効用があるんでしょうか?


葛貫さん:
> 政治経済とか、哲学、倫理等、社会学系の知識は、高校で習ったことが
> あったかもしれない・・・・、という程度しかもっていなくて恥ずかしいのです
が、
実は、社会学系の知識は高校で習ったという記憶さえない私です・・・(寝ていた
?)。

> その値段で購入する人がいる限り、その価値がある物だということになる。
> すごい世界ですね。
ほんと、すごい世界だと思います。私には機能も効果もないただの石ころにしか見え
ないのに、他の人には「宝石」という名前で月収の何倍もの価格がついているし、た
だ野球がうまいと言うだけで普通の人の生涯年収を数ヶ月で稼いでしまうし。これっ
て、共同幻想のたまものなのでしょうね。

> 「企業活力の源は先発独占権益」ということは、
> 消費者が何を評価するかに
> より、変わる可能性はないのでしょうか。
と言われる文章の意味は、消費者が価値基準を変化させることによって、「企業活力
の源が先発独占権益」以外の物になる。たとえば、社会的貢献度とか「尊敬」が企業
活力の源となるとか、と言う意味でしょうか?・・・・もしそういう問いであるな
ら、資本主義社会下ではあり得ないでしょうね。コミュニティベースの擬似貨幣の状
況下で、「尊敬」が価値に変換されることがあるという話を読んだ事はありますが・
・・。


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