[BlueSky: 2476] 中国が動き出した


[From] "Kaz. Yokoyama" [Date] Wed, 1 Nov 2000 19:54:04 +0900

青空MLの皆様

しばらくぶりです。和尚は中国で修行をしておりました。最近
静かだし(笑)久しぶりに帰ってきたと言うことで土産話でも。

中国は確実に豊かになっています。それも日夜。北京の秋葉原
中関村は24時間ぶっ通しの建設ラッシュです。歩く人の姿も
日本と殆ど区別できません。自家用自動車が増えました。その
かわりにバスが以前の殺人的混雑ではなくなりました。会議中
でもお構いなしに携帯電話のベルが鳴ります。

中でも一番印象深いのは、郊外型のレストラン。世界中の食材
をヴァイキング形式で2時間食べ放題です。連日満員の大にぎ
わい。輸入食材も一杯。

「こんなに取ってきても食べきれないよ」って言ったら、「だ
ったら捨てれば良い」とのこと、思わず言ってしまいました。
「この食事を14億人の中国人が皆したらどうなると思います?
」って・・

この問いに同席者の中国農業大学の教授と大学院生は真剣な眼
差しで、「その為に私たちが居るのです」と言ってくれたのに
すこし安心・・・だけど本当に大丈夫だろうか・・・去年は
あの大黄河が途中700kmにも渡って干上がったとか、水は
本当に確保できるのだろうか?電力は?

どの会合でもIT技術をてこにした西部地区の大開発が叫ばれ
ていました。沿海地区との経済格差の是正、公平性・・・そん
な事が本当に可能なのか?かつての指導者は豊かになれるもの
は先ず豊かに、そうでないものはそれなりと言ってじゃないか。
中国ならそれも可能かと勝手に納得していました。豊かさへの
奔流は止めようが無いのか?

21世紀半ばには20億人に達するという中国が溢れ出したら、
対岸の日本はどうなるんだろう。どうするんだろう・・・そし
てそれを直ぐにインドが追い抜くと言うのに。アジアはどうな
って行くんだろう。

ただ、中国の人々のあの生き生きとした眼がたまらなく好きだ。
我が古の祖国中国。800年ぶりに回帰していっそ骨を埋めよ
うか・・・などと考えながら降り立った東京は、以前と同じ様
に整然として、人々も小綺麗で、誰もが同じ顔。だけど、何故
か魂が抜けている様に見えた。

  そして町は飽食に満ちていた。


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