[BlueSky: 2390] Re:2389 天然物と養殖物


[From] "Y.Kuzunuki" [Date] Thu, 21 Sep 2000 11:12:10 +0900

こんにちは、葛貫です。

細谷@ドイツさん:
>いつも思っているのですが,
>キャビアを取るためだけに乱獲されて絶滅に瀕していると言う噂のチョウザ
>メの保護活動って,どうなっているのでしょうか?

保護活動に関する情報は持っていないのですが、チョウザメの養殖は
日本でも試みられているようです。卵を取ることだけではなく、お刺し身
等、身の利用方法も検討されていました。
養殖技術が確立されても、「やっぱり、天然物じゃなきゃ」という、食べる
ことにお金や犠牲を厭わない人は、残るのでしょうね。養殖物と天然物
という差別化で、儲けようとする業者もでてくるでしょうし・・・・・。

畜産国では、「食べたいんなら、天然のものを捕るのではなくて、育てたら」
と、思うのかもしれない。でも、飼育するには、牧草地や飼料を確保する
ために森林を切り開いたり、それなりの飼育環境を維持・管理するために、
エネルギーも使っている。資源量を見積もりながら、天然水域の魚介類を
利用した場合(漁船が消費するエネルギー等も含めて)と、トータルで考え
た場合の、同じ量の蛋白質を得るための環境負荷は、どちらが低いのだ
ろうと、思います。

#鯨類、マグロ類等、体長が大きく、広範囲を回遊する魚介類の養殖は
#無理ですが・・・・・

自然保護を謳って、サンクチュアリを広げて行き、極端な場合、ハウスの
人為的な管理下で作られた農産物や畜産物、水産物ばかり、食べるよう
になったら、第二・第三次産業がもたらすサンクチュアリの環境の変化に
対して、人は、ひどく鈍感で無関心になってしまうのでは、と思います。
天然物と養殖物を、どのように使い分けて行くか、難しい問題だと思います。




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