葛貫さん、佐藤さん、石丸さんこんにちは。小宮です。
捕鯨反対に関する今までの政治的な動向については、
以下のURLに詳しい説明が載っていました。
反捕鯨で「富と名誉」を得る人々
http://luna.pos.to/whale/jpn_hori.html
ベトナム戦争での反米、反戦気運の対抗策として、自然
保護があげられ、日本がクジラを食べる残虐な国民として
魔女狩りの対象になる過程が説明されていました。僕も実
際、今の捕鯨反対が盲目的な環境保護団体の行動に起因
しているということは間違いないと思います。
ところで、このURLに同じ捕鯨国で、一昨年から商業捕鯨を
再開したノルウェーの例が挙げられていました。彼らは、捕
鯨再開において
(1) 捕鯨を単なる漁業産業として捉えるのではなく、トータル
の国民経済の中で、その必要性を訴えていること。
(2) 国家の独立、国土の保全・環境保全と共生のあり方を自
国なりに確立していること。
(3) むしろ人間のエゴを前面に押し出しているのは、環境
グループの方であって、エコシステムからして見ると、どちらが
残酷なのか、と世界の人々に訴えていること
を主張しているそうです。捕鯨再開に対する明確な信念があ
るからこそIWCに反対してまで商業捕鯨を再開できたのでしょう。
ここからは私見ですが、今の日本には捕鯨再開に対してこれ
ほどまでに明確な信念はないのではないでしょうか?欧米を
中心とした、今の国際世論に反してまで調査捕鯨を拡大したり、
まして捕鯨再開するためには、よほど捕鯨に対する強い根拠
が必要でしょう。クジラは絶滅種ではないから捕獲していい、
ではなく、鯨を取る必要が日本にはある、ということを打ち出さ
ない限り、いくら科学的説明をしてもそれは日本のエゴにしか
思われないでしょう。実際、鯨を主なタンパク源にしていたり、
主要産業にしている国ならともかく、食料の40%を廃棄してい
る今の飽食日本に、調査捕鯨を再開する明確な根拠が説明
できるのでしょうか?将来的にはもちろん食料対策としての捕
鯨ということを考えていく必要があると思いますが、今の段階
では国際世論にこうまで反対して、欧米を敵に回してまで調査
捕鯨を拡大する必要はないと思うのですが…。どちらかという
と、日本がアメリカの圧力に抗するためのカードとして調査捕
鯨の拡大を打ち出しているように思えてしまいます。
朝日インターネットキャスターに、また辛口の批評が出ていま
した。でも、確かにこれも一理あるように思えます。
http://www.asahi.com/paper/aic/Mon/news.html#drag
「日本はなぜ捕鯨にこだわるのか」
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