中澤＠東京大学人類生態です。
(件名：[BlueSky: 2315] 情報公開に於て）
Mon, 4 Sep 2000 17:00:51 +0900頃，sagawa hiroyukiさん：
> こうなると、研究者共同体の役割が重要になってきますね。
> ＃たとえば、こういう場所で（メーリングリストなど）市民の疑問に積極的
> ＃に答えることは、“研究者の義務”（公務員であるならなおさら）だと、
> ＃思います。
>
> データは公開しない、市民の疑問には答えない、にもかかわらず
> 市民には＜合理的な判断＞を要求するでは、マズイと思います。
できるだけ自分にわかることは答えるように心がけていますが，耳
が痛いお言葉です。
プライヴァシー保護に抵触しない範囲で，すべてのデータは遅くと
も論文発表後には公開されるべきだと思いますが，ぼくも，形式を
整えるのが面倒だとか共同研究者や対象者の了承を得るのが面倒だ
とかいった理由で公開できないデータを持っています。
少なくともデータを取られた当事者には返すというのを最低限の義
務として自分に課しているのですが，一般公開するというのはなか
なかハードルが高いです。共通ルールのようなものができれば公開
しやすくなるという側面もありますが，それよりも，今後は，最初
からデータの公開を前提として研究計画をデザインするのが理想な
のでしょう。
もっとも，そうすると回収率が悪くなりがちだとか，いろいろな副
作用があって，いつでもそうできるというわけではないのが，また
問題です。きっと，このあたりのことも，もっと詰めて考えるべき
だと思いますが，なかなかそこまで至りません。
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Minato Nakazawa, Ph.D. <minato@sv3.humeco.m.u-tokyo.ac.jp>
Department of Human Ecology, Univ. Tokyo
[WEB] http://sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/~minato/index-j.htm
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