[BlueSky: 1471] 【転送】「皇居のお堀の水の色」の件につき,感謝です(+ OE5 の問題)


[From] Minato Nakazawa [Date] Mon, 06 Mar 2000 18:09:20 +0900

中澤@管理人モードです。

最近OE5(Outlook Express 5)絡みで読めないとか配信されない
といったことがあるので,OE5をお使いの方は,一度ご自分の
設定を確認されることをお薦めします。
最低限,「ツール」の「オプション」の「送信」の形式で
テキスト形式の方のボタンが押されているようにしてください。
詳細は,
http://sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/bssummary.html#0
http://sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/mllogs/bluesky/734.html
http://sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/guideml.html
http://sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/guideml2.html
などをご覧いただきたくお願い申し上げます。

Mon, 6 Mar 2000 14:18:50 +0900頃,▼amamotoさん:
> 原因の方は、outlook EX 5のデフォルト状態のまま
> メールを送られているのではと推測されますが
というわけで,以下に転送します(改行位置は適宜変更しています)
yushinさんのメールも,OE5のデフォルトの設定で送信されていた
ため,HTML形式のファイルがエンコードされて添付され,結果とし
て4万行を超えたためにメーリングリストの制限により配信され
なかったものです。

====(ここから)
先日、皇居の堀の水の色に関しお尋ねメールでお邪魔しました、
yuhsinという者です。

たくさんのご助言、本当にありがとうございました。

件の友人(私が管理人をしている学内MLにて同様の質問をした人物)に頂い
たメールの旨伝えたところ、とても喜んでおりました。彼女によれば、

>現段階ではこれまた検討中のプロジェクトみたいなのものがあっ
>て、もし実現するのならば、今夏になにか事をしでかすかもしれ
>ません。その時になったらあらためてお知らせします。確信犯、
>なんです。。。。

…なんだそうで、私にも秘密は明かしてくれなかったのですが、いずれ皆さ
んにもご報告できればと思います。

以下は皆さんから頂いたメールをつなぎ合わせたものです。
いくつかのMLで同様の質問をさせていただき、それぞれに異なる興味深いご
教示をいただいたので、別MLでの議論に関心をもたれる方もあるかと思いこ
のような形で転送させていただきます。クロスポストのためお名前は隠さ
せていただきました。

不勉強により語る知識も持たないためROMに近い形になってしまうかと思いま
すが、今後ともよろしくおねがいいたします。
この度は本当にどうもありがとうございました。

yuhsin


以下転送です。
長くなってしまいもうしわけありません^^;;


これは単純に考えて、皇居のお堀の水が汚れていて、植物プランクトン
(アオコみたいなもの)が繁殖していると解釈した方がよいと思います。

それとも、その彼女は、皇居のお堀というものに、何か神秘的なモノを感じ
ているのでしょうか?
そうだとすると、↑のような答えでは納得しないかもしれないですね。


しかし、お堀が着色されているという発想は、すごいですね。
いわゆる《都市のフォークロア》の類でしょう。


>これは単純に考えて、皇居のお堀の水が汚れていて、植物プランクトン
>(アオコみたいなもの)が繁殖していると解釈した方がよいと思います。
そうだろうと思います。
昨日、千鳥が淵公園を歩いてたら、水がわりときれいに澄んでいて、
水底が見えました。50cm〜1m?ぐらいの深さは見えてたような感じです。
夏場の濁りやアオコの緑色とは、かなり違ったので、
「へえ、皇居の堀もこんなにきれいなときがあるんだな」と思いました。
冬場は、プランクトンも含めて生物の活性が低いので、
川でも湖でも透明度は増すのが普通ではないでしょうか?

すなわち、着色ではなく、生物的な要因によるということでしょうね(^^)。


>しかし、お堀が着色されているという発想は、すごいですね。
>いわゆる《都市のフォークロア》の類でしょう。

アミューズメントパークの類では、ときどき着色してある物もあるような気
がします。アメリカの芝生は、ときどき緑色に塗ってありますよ(笑)


さてお友達の疑問!皇居のお堀はなぜ緑色か?
難しいですね。。日本商工会議所に行くときにあのお堀の前を通過
しましたが、警備の皇宮警察官に聞くわけにいかんし。。

以下参考URLです。
http://www.kunaicho.go.jp/
宮内庁のWEBですが、メールを出せますので、
所属、官位、名称(もし旧爵位所持ならその旨記載)など正確に記して、
たとえば正八位yuhsin伯爵とか?質問してみると以外と答えてくれたり
しますよ。開かれた皇室!


 個人的には都市伝説では無かろうかとは思いますが,断言できません.
 この内容でしたら,東京都立中央図書館のレファレンスサービスに相談す
るか直接宮内庁に問いあわせた方が,MLで質問するより適切な答えが
得られそうな気がします.
 東京都立中央は1時間という区切りがあるものの,情報検索の専門家が
都立中央の全資料とインターネットを駆使して調査をするレファレンス
サービスを提供しています.おひざ元でもありますから多分答えを出して
くれるでしょう.

 質問の意図が「何を入れたらあの色になるのか?」という所に力点がある
のなら,東京芸大の図書館のレファレンスの方が適切かも知れません.レファ
レンスサービスは大学によって非常に差があるので,断言は出来ませんが,
芸術系の大学の図書館ですからまっとうな図書館員なら力になってくれるか
と思います.


私は千代田の野鳥と自然の会というところに所属しており、観察会と言って
は皇居のお散歩ばかり、通勤途中に中央線沿線の外濠のユリカモメや
カモ達をカウントして楽しんでおりますが、今まで水の色を着色している
という話は聞いた事がありません。
ずっと見ているとお濠の水の色は季節で微妙に変化していて、冬場の今はそ
んなに緑が強くなく、早春から夏までにかけて見事な緑色になります。素人
考えですけれども、水藻を食べるカモ達が集まってくれている事もあって、
これは藻の緑色だと単純に考えていたのですが・・・・・・。

いずれにしても私個人的にはすごく興味のある事ですので、もう少し詳しく
調べさせて頂きますね。(皇居の人に聞いてしまってもいいかな・・・・
(^-^;)


私はとりあえず日本人ですが、まだ皇居に入った事が無い(T_T)。
でも、めげずに調べました。

宮内庁の環境への取り組みを書いたホームページがありましたので
抜粋します。
http://www.eic.or.jp/eanet/sossen/t0227s1.html

−−−−−−−−−
(2) 環境負荷の削減に配慮した建築物等の維持管理及びその周辺の自然環
境の保全

(イ) 緑化等の環境整備と周辺の自然環境の保全の推進
● 敷地内・窓辺・屋上・敷地等の緑化の計画的な推進体制や植え込み等の適
切な維持管理。
● 緑地・歩道及び側溝等の管理を適切に行い、美観の保持及び騒音の防音等。
● 農薬や化学肥料の使用量の削減に努め、また周辺の生態系の保全に努力。
● 所管地内の伐採木・剪定した枝等は、チップ化し落葉・刈草と共に堆肥
化するなどして樹林地・歩道への敷き込みを昨年度に引き続き実施。

(ウ) 地域づくりにおける健全で恵み豊かな環境の確保への貢献
● 蓮池濠浚渫工事について、動植物保護のために、ヨシ・マコモ等の水生植
物の保全区を設置。また全体を一度に施工せず、三年次に分けて施工すること
とし、動植物への工事による影響の軽減。
● ホタルの生息地付近において、ホタルの餌となる貝の一つのモノアラガイ
を不要な場所から移植し、また貝の餌となる珪藻の増殖を目的に周辺樹木等
の手入れ。
● 江戸城の遺構の周辺において、樹木の繁茂に伴う通気の悪化による遺構の
劣化や枝葉による建物の損傷等を防止するため、樹木の手入れを行い歴史的
環境の保全を実施。
● 赤坂御用地生垣改修工事において、荒廃していた生垣を撤去し再移植する
ことにより景観保全及び地域環境との調和に努力。さらに、樹木の繁茂
による通気の悪化による生垣の損傷を防ぐため手入れを実施。
−−−−−−−−−−

緑化というのを拡大解釈すると、お堀を緑色に着色する事もありえるかな
^_^;。

また、あるホームページには
http://www2.gol.com/users/calvados/Cycle/burari2.html

「コイ等にエサを与えないでください。環境庁」との看板があるとの事。
管理してるのは環境庁ということなのでしょうか?

私個人の意見としては、海の色が青いのと同じ理由。
つまり、青空を映して青く見える様に、回りの緑を映しこんで緑に見える
のではないかとも思いますけれども…。
なにぶん、実際に見たことが無いので何とも言えません(^^ゞ。


「藻」でいいのでは?
↓お堀から採った藻類の顕微鏡写真です。
http://research.kahaku.go.jp/botany/aoko/ranso17.htm
着色、というのは・・・ね(汗)。
藻が枯れないようにする、くらいはしているかもしれませんけれど。
でも、水質浄化なんて試みもしてるんだよなぁ。(なぜかNTT)
http://www.wnn.or.jp/wnn-tokyo/eco2/ntt/solor/solor.html
’97から1年間だそうですが。

閉鎖系(と聞いたことがある)のはずのお堀になぜかブラックバスがいる・・・
誰かが放したようです。
宮内庁か環境庁(?)がこれら外来種のお堀からの駆除を行うとか。


一応微生物の生態系研究で生活の一部を支えておりますので,迂闊な
ことは言えませんが,「たぶん」水中の藻類の色だと考えます。

とにかく個人的に宮内庁に問い合わせを出してみましたが,あそこを
管理しているのは環境庁だったと記憶しているので,其方の方にも友人
に聞いてみます。

ところで,あの色を出したいと願っているのですか?
だったら試しに,ストッキングか何かで,何度もあの水を掬った後で,
裏返して中に付着している物(多分藻類が澱のようになっている)を
白いお皿の上にトントンと落として見ると良いでしょう。その後は,塗
るなり擦り潰して汁に擦るなりして画材にすることは可能でしょう。

但し,生物性の材料は酸素や光などに触れて変化する(葉緑素はMgだった
かな金属が色を出させている)ため,良い画材になるかどうかは分かりません
ね。それが良いと考えるのが芸術かも知れませんが。

何れにしても,皇宮警察の眼が光っていますから,大手門あたりの詰め所
に行かれて,正直に身分姓名と目的を述べて許可を得てされることをお勧め
します。

芸大の学生さんなら意地悪はされないと思いますよ。私も子供の落とした
帽子を拾うのを親切に手伝ってくれましたから。


「皇居外苑濠は、周囲の都市整備により閉鎖水域になっており,夏期に
は植物プランクトンの異常発生やその大量斃死に伴う腐敗などにより、
水質が悪化する。1995年5月からポリプロピレン製の浮遊ろ過材を用
いた急速ろ過方式で,凝集材として硫酸バンドを用いた、SS除去90%
以上の性能を有する水浄化システムが運転されている。」
という文献を読んだことがあります。
(何という雑誌 or 報告書だったか記録してなくて、ごめんなさい。)
緑色は植物プランクトンの色だと思われます。


しばらく皇居近くで勤務していたこともあり、お堀の水は
ときどき眺めていました。
閉鎖的で富栄養化した水域には植物プランクトン(種類は
さまざまですが、霞ヶ浦などでも多いアオコ(ミクロキスティス
やアナベナなど)もその仲間です)が増殖します。
お堀の水も閉鎖的なので、これらが多いことは十分考えら
れますし、ほぼまちがいないでしょう。

ところで千葉ディズニーランドには作り物の池がありますが、
あの水は明らかに着色していると思うのですが、どなたか
その目的、方法、影響についてご存知ないでしょうか。
多分、バスクリンのような色素を使って、水が腐らないよう
にするためではないかと想像していますが。

あれを子供は自然な色と誤解するのではないかと思って
以前から気になっていました。


> お堀の水も閉鎖的なので、これらが多いことは十分考えら
> れますし、ほぼまちがいないでしょう。

私もアオコだと思います。

> ところで千葉ディズニーランドには作り物の池がありますが、
> あの水は明らかに着色していると思うのですが、どなたか
> その目的、方法、影響についてご存知ないでしょうか。
> 多分、バスクリンのような色素を使って、水が腐らないよう
> にするためではないかと想像していますが。

ディズニーランドについては詳しくないのですが・・・。

アメリカのゴルフ場ではTV写りを良くする、浅さを感じさせないようにする
などの意味があり、池用の着色剤を使用している例があります。
オーガスタナショナルGCもマスターズが行われる時には着色されています。

また、藻類の繁殖防止にも使用されています。
藻類の繁殖は、重金属系の殺菌剤で抑制はされるのですが、
さすがにこれは行いません。
(自治体にもよりますがゴルフ場では修景池の水質検査は非常に厳しく、一
度検出されるとゴルフ場の負担でNDが出るまで繰り返し検査を行いますが、これ
が結構高価です)

池の汚れは、観光や (人工的な)景観維持の点から言うとマイナス要因です
ので。

池の汚れといえば、ソウギョを池に放しておくと水がきれいになるというの
で、ゴルフ場から注文をもらったことがあります。

ところで、アオコといえば、こんな記事が・・・

> 有毒アオコ除去へ新手法(2月19日茨城新聞)
> 原生動物で湖沼浄化
> 筑波大助教授発見、実用化目指す
>
> 水質汚染が進んだ湖沼などで発生する有毒アオコを効率よく捕食・分解する原生動
> 物(微小べん毛虫)を筑波大助教授が霞ケ浦で発見、この原生動物を用いた有毒ア
> オコ除去技術の実用化に取組んでいる。アオコが作る有毒物質については、この一
> 年のうちに世界保健機構(WHO)が飲料水中の濃度基準を定める見通しで、世界
> 中で除去技術の確立が急がれている。自然生態をそのまま生かした廉価で環境にや
> さしい同技術の実用にめどが立てば、汚染が進む湖沼浄化の有力な手法として世界
> の注目を集めそうだ。
>
> 有毒アオコを捕食・分解する原生動物を発見したのは、筑波大学の杉浦則夫・農林
> 系助教授(51才)。
> 杉浦助教授によると、霞ケ浦の実地調査の中で、アオコの毒素が秋口になって急激
> に減る現象を確認。1998年8月に有毒アオコを顕微鏡で観察したところ「この
> アオコを猛烈、高速に捕食するべん毛虫類を発見した」(杉浦助教授)という。ア
> オコとともに毒素も分解していることも分かった。
>
> アオコが作る三種の有害物質のうち、一種類だけを分解するバクテリアはオースト
> ラリアで発見されているが、アオコと同時に三種の有害物質を捕食・分解する今回
> の原生動物のような報告例は世界中にないという。
>
> アオコの毒素の中で代表的な「ミクロシスチン」という物質は、強い肝臓毒性を持
> ち、発癌性も指摘されている。マウス1キログラム当りのの致死量実験では、ダイ
> オキシンの三十倍もの毒性が実証されている。
>
> ミクロシスチンは琵琶湖など各地で検出されているが、98年8月11日に杉浦助
> 教授が霞ケ浦のヨットハーバー近辺で採取した未処理のの水からは、1リットル当
> り2880マイクログラム(1マイクログラムは百万分の一グラム)のミクロシス
> チンが検出されたという。
>
> 厚生省などによると、ミクロシスチンは浄水場での処理や塩素消毒の過程で分解さ
> れる為、浄水処理を徹底すれば飲料水中で高濃度になる可能性は少ない。
> だが、微量でも飲料水に混入すれば肝臓に影響することもある。
>
> 理論的には、今回発見された原生動物を自然の中で大量に増殖させ、有毒アオコを
> 捕食・分解することが出来れば、環境にやさしい手法で水質浄化が図れる。また、
> この原生動物は水温20度以上になる夏期の日本の湖沼に生息しており、確保する
> のも容易で大量増殖技術も既に確立している。
>
> しかし、課題も残っている。アオコはカンテン質の膜に覆われており、原生動物は
> この膜に邪魔され、なかなかアオコそのものに達することが出来ない。これについ
> ては、国立環境研究所に実験施設を造り、ミミズ類を使ってカンテン膜を分解した
> 上で原生動物にアオコを捕食・分解させる実証実験を同研究所と共同で行っている
> ところだ。
>
> 杉浦助教授は「生態工学を活用した除去技術の確立は予算的にも低廉で非常に有
> 効。湖沼などで実験した上で2,3年後には実用化にこぎつけたい」と話してい
> る。


人工的に着色しているのではありません。
発生させないための対策にがんばっています。
沢山の方がおっしゃっているように、皇居のお堀のペンキみたいな緑色は、
アオコ(水の華、ブルーム)です。ふつうの池の緑色と違うでしょう?(池の色
は、水質、植物プランクトンの組成により異なりますが)
アオコを構成する微生物は、シアノバクテリア(ラン藻)という細菌の一群
です。酸素を発生する型の光合成をします。
また、水中の窒素が少ない時に、空気中の窒素ガスを取り込み栄養とするこ
とができる細胞を持っています(窒素固定)。
ふだんから水中にいるのですが、ある条件下で、あるラン藻だけが異常増殖
すると、ああいう色になります。
植物プランクトンが増殖するには、一定の栄養(バランス)が必要です。一
つの栄養だけが多くても増殖できません。栄養塩(窒素--硝酸イオンなど、リン--リ
ン酸イオンなど)濃度もさることながら、バランスが大事と思います。また普通は栄
養不足気味なので、他の藻類や細菌と栄養の取り合い(競争)をしています。
例えば、適正な窒素/リン比に比べ窒素比が低い時、他の藻類にとっては増殖
が厳しくなりますが、らん藻には窒素固定能があるので、増殖(競争)に有利にな
り、大量発生する、というようなことが考えられます。
しかし、山の中のきれいな湖でもアオコが発生するところがあるそうです
し、アオコの発生機構、温度や栄養塩などの条件については、詳細はよくわかっていな
いようです。

アオコは嫌われ者ですが・・・・・・
嫌うだけではかわいそう。
地球史的には・・・他の光合成細菌は酸素を発生しないので、シアノバクテ
リアから植物につながったのではないか、と考えられています。元々地球には酸素は
少なかったのですが、シアノバクテリアが出現してから、地球上の酸素が爆発的に増
えました。酸素は元々生物にとって毒ですが(活性酸素とかよく聞きますね)、酸素呼
吸は効率が良いので、酸素耐性と酸素呼吸を獲得したことで、生物に大変動が起こっ
たようです。・・・というような話も面白いですよ。

なんか脱線しましたが・・・。
あたりまえの自然の姿を知って欲しいですね。


>> ところで千葉ディズニーランドには作り物の池がありますが、
>> あの水は明らかに着色していると思うのですが、・・・・・・
>> あれを子供は自然な色と誤解するのではないかと思って以前か
>> ら気になっていました。
池の底には、レールが敷いてあります。マークトゥエイン号でしたっけ?
  あの船は、そのレールを走っているわけです。
で、そのレール隠しに、ウラニンのような、着色料を入れていると
聞いたことがあります。ちなみに、あの船。先着お一人様は船
長になることが出来ます。係りの人に申し出ると、
ブリッジに入れてもらえ、汽笛を鳴らさせてくれます。


> とにかく個人的に宮内庁に問い合わせを出してみましたが,
> あそこを管理しているのは環境庁だったと記憶しているの
> で,其方の方にも友人に聞いてみます。
だいたい結果が出てしまいましたが,
上の両人ともきょとんとされてました。「彼女」さんが見られ
たのがアオコであったかどうかは今となっては判断しかねます
が,少なくとも宮内庁も環境庁もそう言うことはしてない
(筈)とのことでした。

亀や鯉に餌をやる人は間接的にそれをしている事になっている
のかも知れませんが・・・・

何れにしても,創作意欲をかき立てたとしたら,アオコの思わ
ぬ効用と言うことでしょうか。常識などに捕らわれず,どんど
ん独創的芸術活動をなさって下さいとお伝え下さい。
陰ながら,期待しています。


> 「皇居外苑濠は、周囲の都市整備により閉鎖水域になっており,夏期に
> は植物プランクトンの異常発生やその大量斃死に伴う腐敗などにより、
> 水質が悪化する。1995年5月からポリプロピレン製の浮遊ろ過材を用
> いた急速ろ過方式で,凝集材として硫酸バンドを用いた、SS除去90%
> 以上の性能を有する水浄化システムが運転されている。」
> という文献を読んだことがあります。
> (何という雑誌 or 報告書だったか記録してなくて、ごめんなさい。)
> 緑色は植物プランクトンの色だと思われます。

浄化システムが稼働しているにもかかわらず、アオコが発生する
というのは、それだけ、水の浄化が難しいということなのでしょうね。

水道水が不味いのも、その辺の事情(原水が汚濁している)が絡ん
でいるのでしょうか?


>浄化システムが稼働しているにもかかわらず、アオコが発生する
>というのは、それだけ、水の浄化が難しいということなのでしょうね。

皇居外苑濠の容量と、この施設で1日当りに処理できる水の量の
関係がはっきりわらかないので、何とも言えないのですが、この文
献がでたのは1995年だったので、もしかしたら、今は、もっと改良
された方法で浄化されているかもしれません。

17年ほど前に霞ヶ浦に行き、表層に浮いているアオコを掃除機の
ような機械で吸い取るという船をみせてもらったことがあるのですが、
緑色のペンキをまいたような水の色と、凄い臭いを今でも憶えてい
ます。集めたアオコの処理も大変なようです。
以前、メタン発酵の原料として使うために、熱処理、化学的処理、
超音波処理等により藻類を可溶化しようという論文を目にしたこと
があるのですが、ゴミとしてで処分するのではなく、○○さんが
書いていらしたように、魚類養殖の餌(直接は無理でもアオコを食
べる原生動物を)にしたり、資源として有効に使えるようになるとい
いな、と思います。
○○さんが【○○】で、
>地下水位の低下や地力の衰えによって)米国が今後も農産物を
>安価に供給し続けられるかどうかは疑問です。
と書いていらっしゃいましたが、地球上に存在するそれぞれ元素の
絶対量は不変なはずですから、富栄養化が起きている地点がある
とすれば、貧栄養になっている土地があるはずで、炭素、窒素、リン
等は化学施肥により補うことができるけれど、微量元素の欠乏によ
り不毛な土地になってしまわないのかな、と思います。
富栄養化しているということは、兎に角、そこに物があるのですから、
richな培地として利用する方法はないかな、と思います。

>水道水が不味いのも、その辺の事情(原水が汚濁している)が絡ん
>でいるのでしょうか?

MIBやジオスミンというカビ臭物質をつくる微生物が水源に発生し、
水道水の処理法もオゾンや酸化チタン光触媒の利用等を利用した
より高度なものへ変革が迫られているようです。

2年ほど前に、担当分野が環境関係から水産関係に移ってしまっ
たので、最近の情報はあまり持っていません。
詳しい方がいらしたら、宜しくお願いします。


皇居のお堀の水の浄化装置を見たことがありますが、周りの雰囲気とミス
マッチで、他にも方法があるはずなのになぜあれなのか? という疑問が
残りました。

> 池の汚れといえば、ソウギョを池に放しておくと水がきれいになるというので、
> ゴルフ場から注文をもらったことがあります。

 子供の頃、家にあった水槽にたくさん水草が生えてしまい、きたないので
そうぎょを飼ってみたことがありました。期待した通りそうぎょは水草を食
べて、みるみるうちに水槽はきれいになりましたが、水草がなくなったおか
げで水槽の水が酸欠状態になり、水槽に飼っていた金魚は、みんな死んでし
まいました。そのうちそうぎょも死んでました。
 金魚を巻き添えにして死んだそうぎょを憎らしく思いましたが、そう
ぎょの悲しい性と哀れんだりもしました。
 ゴルフ場の池のそうぎょのその後がとても気になるところです。
 

> >  ゴルフ場の池のそうぎょのその後がとても気になるところです。

昔、あるゴルフ場のグリーンキーパーに聞いたところによると、ある程度の
大きさのある池ならば、ソウギョは増減を繰り返しながらも絶滅しないで生き
残ってゆくようです。
普通18ホールのゴルフ場には10〜20の池があるわけですが・・・あま
り小さい池には入れても、定着できずに死んでしまうとのことでした。
(それでも一度は池はきれいになるようで、「大きい池から小さい池にとき
どき移してきれいになったら戻してやったらいいかも知れない」とのコメントを
もらいました)


そうぎょはある大きさ以上の生息環境があれば、生き続けることができるん
ですね。でも、あのような旺盛な食欲をもつ生物がほかから持ちこまれたら、
もともとの生態系は崩れてしまいそうですね。


ちょっとうんちくたれます.

> ○○さん【○○】
> >浄化システムが稼働しているにもかかわらず、アオコが発生する
> >というのは、それだけ、水の浄化が難しいということなのでしょうね。
>
> 皇居外苑濠の容量と、この施設で1日当りに処理できる水の量の
> 関係がはっきりわらかないので、何とも言えないのですが、この文
> 献がでたのは1995年だったので、もしかしたら、今は、もっと改良
> された方法で浄化されているかもしれません。
>
 凝結剤(硫酸バンド)で懸濁物質(SS)をフロック化し、急速ろ過でそ
れをこし取る方法は、水の懸濁物質を取り除きかつ、ろ材表面にいる微生物
群により溶解性有機物や、マンガン等を除去させることを狙っているの
だと思います。この装置をお堀に浮かせ、あっちこっちに移動させるこ
とで、全体的な浄化を狙っているのでしょう。
 効果はもちろんあると思いますが,これだけで解決はできません.
例えば夏季は、鉛直方向の水の循環が停滞します。水の表面部は植物
プランクトンが盛んに活動するため、低層部は溶存酸素が不足します.
その結果,底泥から栄養塩が多量に溶出してきます(微生物の死骸に
由来する成分、嫌気微生物が発生させるもの、人が捨てたものなど).
その結果、栄養分が非常に豊富になりアオコが大発生します.
この栄養塩の溶出をなんとかしなければ、アオコの発生は抑えられま
せん.これに目をつけて海外では、薬剤で底泥からの栄養塩の溶出を
防止したり、底から曝気する試みもされています.
 しかしそこまですることもないでしょうね。

> 17年ほど前に霞ヶ浦に行き、表層に浮いているアオコを掃除機の
> ような機械で吸い取るという船をみせてもらったことがあるのですが、
> 緑色のペンキをまいたような水の色と、凄い臭いを今でも憶えてい
> ます。集めたアオコの処理も大変なようです。
> 以前、メタン発酵の原料として使うために、熱処理、化学的処理、
> 超音波処理等により藻類を可溶化しようという論文を目にしたこと
> があるのですが、ゴミとしてで処分するのではなく、○○さんが
> 書いていらしたように、魚類養殖の餌(直接は無理でもアオコを食
> べる原生動物を)にしたり、資源として有効に使えるようになるとい
> いな、と思います。

ちょっと話は違いますが,光合成微生物を利用したいろんな試みは
成されています. 例えば、クロレラやスピルリナは、栄養剤として
売られてます.また、医薬品の原料を作らせたり,希少金属を回収させ
たりする試みもなされています.また、工場の排ガスのCO2を固定させ
よう、というのも大会社が試みています.
 富栄養化した水や、有機性の工場廃水など、今の技術をもってすれ
ば必ず有効利用できると信じています.
私も大学にいた当時はそういった技術を確立させるための研究を
するのだ! と鼻息荒くしていました。

> >水道水が不味いのも、その辺の事情(原水が汚濁している)が絡ん
> >でいるのでしょうか?
>
> MIBやジオスミンというカビ臭物質をつくる微生物が水源に発生し、
> 水道水の処理法もオゾンや酸化チタン光触媒の利用等を利用した
> より高度なものへ変革が迫られているようです。
>
> 2年ほど前に、担当分野が環境関係から水産関係に移ってしまっ
> たので、最近の情報はあまり持っていません。
> 詳しい方がいらしたら、宜しくお願いします。
>
水処理屋として恥ずかしいのですが,私も上水処理の最近の技術は
勉強してません.
水道水がまずいのは、カビ臭からだけでなく、塩素に起因する微量の
不揮発性の有機塩素化合物のせいもあると思います.
水道水は気休めで木炭の入った容器にいれたあとに使ってます.

以上、かなりたれしまいました。


>例えば夏季は、鉛直方向の水の循環が停滞します。水の表面部は植物
>プランクトンが盛んに活動するため、低層部は溶存酸素が不足します.
・・・・・中略失礼・・・・・
>この栄養塩の溶出をなんとかしなければ、アオコの発生は抑えられま
>せん.これに目をつけて海外では、薬剤で底泥からの栄養塩の溶出を
>防止したり、底から曝気する試みもされています.

内海や湖沼では、この栄養分が分解する時に貧酸素状態になり、魚介
類や底生生物の大量斃死が発生するそうです。
沿岸の魚介類養殖場では、過密飼育や過剰給餌により悪化した底質環
境を改善するために、底質改良剤やカキの殻をまいたり、浚渫・覆砂をし
たり、イトゴカイに有機物を食べてもらおうとしたり、いろいろな対策が講
じられているようです。養殖業のあり方も、水の交換速度や浄化能力等、場
の環境収容力に見合った利用法を検討する方向へ移ってきているようです。

> 富栄養化した水や、有機性の工場廃水など、今の技術をもってすれ
>ば必ず有効利用できると信じています.私も大学にいた当時はそう
>いった技術を確立させるための研究をするのだ! と鼻息荒くして
>いました。

私も学生時代は活性汚泥をいじっていました。
自分の課題は菌体化学物質を指標とした菌叢の解析だったのですが、
難分解性物質を分解する菌のスクリーニング、関係する代謝系の解明、
プラスミドの抽出・導入等々、関心はより細かい方へ移ってしまいがち
で、木(どころか葉っぱ)を見て森を見ずの観がありました。
今は文献を読んで抄録を作る仕事をしているのですが、異なる分野のつ
ながりがみつかると、楽しいです。
いろいろな分野が連携して効率良く問題が解決して行けるようになると
いいな、と思います。
====(ここまで)

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Minato Nakazawa, Ph.D. <minato@sv3.humeco.m.u-tokyo.ac.jp>
Department of Human Ecology, Univ. Tokyo
[WEB] http://sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/~minato/index-j.htm


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