小宮さん、星野さん、みなさん
須賀です。
小宮さん、星野さん、ご返事ありがとうございます。
小宮さんのご返事には、感動してうるうるしてしまいました。
小宮さん(1372):
> このMLでいろいろな話を伺って、僕も科学、特に生物
> 学関連の本を読み出したのですが、それは本当に素晴らしい世界
> でした。今まで知らなかった、生物の神秘、生命の不思議。
・・・・・
> それらの美しい進化の
> 姿は、本当に自然の力の凄さを感じさせてくれました。
・・・・・
それは本当に哲学といっていいものだと思います。それ
> は、自分をコントロールできなくて自信を失った人間に、生きる
> 力を取り戻させ、自然への尊敬と畏怖を回復させ、人類と自然の
> 共存への道を示すこともできると思います。
>
> 今は、昔のように科学の発展はやめるべきだ!とは思いませんし、
> これからもいろいろ勉強していきたいと思っています。しかし…
> 常にその科学発展の影の部分も忘れてはいけない、とも思ってい
> ます。
こんなに力強いことばで感動をかたることのできる生物学者が
どれほどいることか。
星野さんは、科学と技術の一面にするどい光をあててくださいました。
星野さん(1368):
> 「生態系の中で人間がどう調和していくか。」これは大きな問題だと思い
> ます。農業の中にもこの命題を解決する糸口はあると思いますが,技術一
> 辺倒ではなにも出てきません。・・・・・
> やはり,技術中毒やお金にならないからやっても無駄という考えが蔓延
> しているせいでしょうか。
これまでの日本の社会に、技術一辺倒の考え方があり、しかもそれが「科学」
の名で語られてきた、それが弊害をもうんでいる、というご指摘でしょうか。
わかる気がします。これは専門家の責任のがれとは全然ちがう考え方ですね。
科学と技術には確かに現実の活動としてきりはなせない面があるし、
ふたつにはっきりわけることのできるものではないけれど、ふたつの
顔があるとみとめることもまた、議論を深化させるのに役立ちますね。
同じことばでもこのようにいろいろなとらえ方があり、いろいろな議論
が可能であるということを、ちがったひとびとが互いに認識しあうこと
自体が、展望をきりひらくのに役立つと思います。
Takeshi SUKA
Nagano Nature Conservation Research Institute (NACRI)
E-mail: suka@nacri.pref.nagano.jp
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